朝の日差しがアレンの部屋に差し込んだ
それによって目を覚ます

瞳孔を突く光がとても億劫で仕方ない
でも光のおかげで頭が働いた


昨日あんなことがあってもちゃんと眠れたんだな・・・



は昨日息を引き取った
アクマに囲まれて手も足も出なかったそうだ
でも真面目なあの人はそれが本望だったんだろうが

はとても優秀なエクソシストだった
そのためいつも任務にはひっぱりだこで
僕が働き詰の彼女の体を心配すると、いつも笑顔で
「大丈夫」というんだ


アレンはそんな彼女に憧れると同時に、とても好きになった




それを思い出しただけでまた涙が出て来る
こんなにも自分の心とは脆いものなんだろうか
そしてゆっくり目を閉じる




。僕は貴方が好きです。」


アレンは自分の気持ちを打ち明けた
は驚き目を見開いたが、すぐに優しい顔に戻る

「ごめんなさい。私はアレンの気持ちに答えられないわ。」
「・・・・そうですか」

アレンが落ち込むように下を向くと、は諭すように言った


「きっとアレンは恋愛とかじゃなくて、憧れとかそんなんだよ」
「なっ?!違いますよ!僕は本気で・・・」
「なら、なおさら無理ね。私たちはエクソシストで、
 いつ死んでもおかしくないのよ?
 ・・・・それに相手の人をそれで苦しませたくないのよ」

そう言うの目は綺麗で思わず見とれる
は更に続けた



「だからアレンはその気持ちが本気かよく考えて?
 私はずっと待ってるから。
 大丈夫!私嘘なんかついたこと無いわ。」




目をゆっくり開けた
その後目なんか瞑らなきゃよかったと後悔する
一番思い出したくないことを思い出してしまった


ねぇ
貴方は待ってるといったのに居なくなりました
ほらね
所詮嘘をつかない人間なんてこの世に居ないんですよ
でも
僕の気持ちだけは絶対嘘じゃない

それだけはわかってください



アレンはベットから体を起こし着替えた
そして部屋から出て隣の部屋のドアを開ける

が使っていたその部屋はもうすでに何も置いていなかった




貴方が抜けた心の隙間はなにで埋められるのですか?
いっそ貴方が死んだことが嘘になればいいのに